20190331

Sounds and music 音の世界 2019年の100日記


結婚して、2人で暮らすようになってから、私の「音の世界」が格段に広がりました。日常生活の中で、ちょっといい音で音楽をたのしむ…これまでの私の人生でなかった習慣です。夫のおかげで、今まで知らなかった音楽をたくさん聴きました。

心地よい旋律だけでなく、聴きづらい音もあります。流れてる音楽の中でときどき「この音楽好きー」って思う曲があって、それはだいたい「Steve Reich(スティーブ ライヒ)」さん。どうやらどの曲も好きみたいです。Steve Reich。今まで知らなかったなんて!

「ツノハウス」(我が家)の音響は、なかなかいい感じです(素人の私の感想ですが、なんだかけっこう、いい感じです)。音響コーナーの担当は夫。気がつくとせっせと何か接続したりセッティングしたり、ピカピカにしていたりします。最近、レコードが聴けるようになりました。レコード!私には縁のなかった存在!私が聴いた最初の一枚は「KEITH JARRET」さんでした。私にも聴きやすい曲。

それからどうも、スピーカーによって音の響きが違うみたいで、ずいぶん奥が深そうです。演奏者によって、音楽によって、または聴く側の気分に合わせて、スピーカー使い分けるようになったら、よりシックリ馴染んだ音楽をきけるんだろうな…と思いますがちょっとまだ私にはハードル高し。

そうそう、ギターの弦を鳴らすたのしみも覚えました。コードを知らなくても、何かの曲になってなくても、なんとなく気分で弦をはじいているだけでも、ずいぶんと気持ちいいです。ジャカジャン~。適当なリズムで適当な歌詞で気ままに歌うのが楽しいって、これ、ちっちゃい子どもの時以来かもしれない!(学校での音楽の授業が苦手だった私、音楽コンプレックスの塊で、カラオケだって全然楽しめない、そんな期間をずいぶん長く過ごしてきました。)久しぶりに、ひとり気ままに歌ったりして楽しんでいます。

20190324

WANDERLUST 2019年の100日記

* WANDERLUST、真子(MAKO.pen&paper)より、引っ越しのご挨拶も兼ねてWEBサイト更新いたしました。ぜひリンク先のWEBサイトをご覧ください。
https://wanderlustnagano.wordpress.com
* 下記、WEBサイトのご挨拶文の一部抜きだしました。全文はWANDERLUSTのWEBサイトで。
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Welcome to 'WANDERLUST -Stories & Images-'.

長野県長野市の小さな小路に面したお店、ギャラリー「WANDERLUST(ワンダラスト)」は、花と絵とピアノのある空間です。


フローリスト (Atelier flumina flumira)と、
スケッチジャーナリスト(MAKO.pen&paper)
の2人が空間をシェアし運営しています。


WANDERLUSTは作業場であり、暮らしの場でもあり、時に演奏会などイベントも開催します。音楽家や詩人、農家さんやソムリエ、研究者に芸術家など様々な人が集い、それぞれの魅力的な世界をシェアしてくれます。


スケッチジャーナリスト(MAKO.pen&paper)の家「アトリエ床上・床下ハウス」でもありました。床上(ゆかうえ)で絵を描く仕事をし、床下(ゆかした)に眠ります。


2015年3月3日にオープンして以来、長野市の方はもちろんのこと、日本全国、また海外からも様々な人が訪ねて来ました。フローリスト、スケッチジャーナリスト共に海外生活経験があり、友人や友人紹介の新しい知人がWANDERLUSTを目指して遊びに来てくれて、結果的に国際色豊かな場所となりました。新たな人が訪れ、風通しのよい緩やかなコミュニティーが形成されつつあります。

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2019年3月3日の4周年記念日を境に形態が少し変わります。

スケッチジャーナリスト(MAKO.pen&paper)の「家」としての機能がなくなります。「アトリエ床上・床下ハウス」を引き払って、お風呂や台所のあるあたたかな家に引っ越します。


引き続き、フローリスト (Atelier flumina flumira)のアトリエとしてこの場は続いていきます。季節の生花溢れるアトリエでは、これまで通り、ブーケ、アレンジメントのオーダーをすることもできますし、ワークショップに参加することもできます。

ときどき、イベントもひらきます。WANDERLUSTの2人が、心からいいなぁ、と思える魅力的な人との心おどる企画だけ行います。回数は少ないかもしれませんが、きっと、あなたに新鮮な風を送り込むような、素敵な時間をお届けします。


もちろん、スケッチジャーナリスト真子も、絵のご依頼を受けることができます。声をかけてくだされば、これまで同様、フットワーク軽く日本全国どこへでも、海外へだって、出かけていくつもりです。(新居最寄駅は岐阜駅からの交通費他、経費がかかります)
花と絵のコラボレーションを希望される方も、お問い合わせくださいね。


「世界を知りたい探求したいという強いきもち」という意味を持つ言葉、WANDERLUST。好奇心を持つあなたのお越しをおまちしております。

2019. 3. 21 (春分)

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20190323

1166backpackers 誰かの人生の方向を変えているかもしれないという話 2019年の100日記 

1166backpackers さんの看板娘(!?)のお人形。この仕草がなんとも可愛らしい。(リアル看板娘のしーちゃんによく似ている…)の記念写真

3/19から三日間、長野滞在。1166backpackersさんにお世話になりました。
滞在中、とても心地よかったです。

はじめて泊まったのは5年?いや6年くらい前でしょうか?長野に引っ越して来る前のことです。ビトケさんがお店番していて、うるおい館への道を教えてくれた時に「大きな木があって」と何度も言ってくれたのがとても印象的でした。道案内で「木」を目印に使うっていいなぁと思ったのです。そして歩くと実際に大きな木があって「おぉっ」と圧倒されたのを覚えいます。

初滞在の時にはお会い出来なかったオーナーの織絵さん。この数年間のわたしの長野生活中は大変お世話になりました。ご近所さんとして、とてもあたたかく心強い存在でした。今回の宿泊で始めて、「宿のオーナーさん×お客さん」としてお世話になりました。ほどよい距離感から、控えめに、ラウンジに集まる旅人達を見守っているオーナー。日本語や英語織り交ぜながらの会話のアシストが絶妙で、すごいなぁと思いました。私も身につけたいスキル…。



3/20 夜。大きなテーブルの端っこで、消灯時間ギリギリまで、自分のお仕事をさせてもらっておりました。オランダからの旅人は、ビール飲んでゆったり寛いでいたけれど、「good luck」と言いのこし二階へ。お客さんの誰も居なくなったラウンジで最後30分、めちゃくちゃ集中させてもらいスピードアップしてカタカタしました。やることたくさん、なかなかゴールにたどり着きません…、もっと作業続けたいところでドクターストップならぬ消灯時間23:00。おかげ様で、ある程度ヘルシーな時間(!?)で仕事を終え、健康的な生活が出来る…かも?

長野のおうちがいよいよ空っぽになりました。もうコタツもなければ、布団もないし、カーテンだってありません。ほんとうの空っぽ。眠るのに適さない場所となってしまいました。そこで近所の宿に泊まっております。あともう、ふた仕事。長野でのお仕事、打ち合わせ。



3/21 朝。

シャワー待ちの間に本と珈琲を。松浦弥太郎さんが、自身のはじめて書いたラブレターの思い出を綴るところから始まり、松浦さんが素敵な人だと感じる女性とのささやかな会話を紹介していくショートエッセイへと続く。思いのほか、しっとりした内容で、こそばゆい。手の美しい人、それも白魚のような手ではなく働き者の美しい手をした人が魅力的だという話があった。

手といえば。昨日、左手中指の爪が、剥がれかけた。ダンボール箱を解体するのに、しっかり粘着した部分を手ではがそうと奮闘していたら、爪先ひっけて力を入れてしまい、ベロンと爪が外側に沿っって、バチんと元の位置に戻った。びっくりしすぎて声も出ず。そのあとジワと滲んできた血がポタポタするので慌てて水道で洗い流した。左手でよかった、とその時は思った。ペンを持つ手には支障がないわ。この忙しいのにペンが握れなくなったらとんだ事態。左手なら大丈夫。

でも、私の予想は甘かった。パソコンのキーボードの文字を打つときに、左手の中指すごく大事だったみたい。今まで無意識に文字打っていたみたいで、ちっとも左手の重要さに気がついていなかった。申し訳ないきもちになりました。キーボード打つたびに鈍い痛みが走るので、昨日は中指使わずに文字を打っていたのでした。

不思議なことに、一晩寝て起きたら、痛みがなくなっていました。ページを捲っても、何をしても、違和感なし。「驚異の回復力」とは、夫によく言われる言葉なんですが、自分の身体の回復の早さに今回も感謝です。・・爪が剥がれかけて元に戻った手については、松浦弥太郎さんはどう思うかしら、とそんなことを思った朝読書なのでした。私の手は、なかなかに働き者ですし、なかなか力強い回復力を持っておりますよ。


1166backpackersのオリジナルマスキングテープ、作らせてもらったのでした。わたしMAKO.pen&paperのイラストです。


さて、話が随分脇道にそれました。ほんとうはここからが、書いておきたいエピソード。

1166backpackers 滞在中に嬉しいことがありました。たまたま同じ日に宿泊していた方が、私のことを知っていてくれて、というか覚えていてくれて声をかけてくれたのです。とある高校の先生でした。進学校で、難関の大学の受験をパスするための数学を生徒に教えていた方。「真子さんに出会わなかったら、今もまだ僕は同じ高校で、同じように数学を教えていたでしょう。」とのこと!?えっ何ですって?と聞き返したくなってしまうでしょう?聞き返しました。

「真子さんのあのワークショップを受けたことで、人生が変わったんです」っておっしゃるんですよ。その方。はて。私はいったいどんなワークショップをして、何を話したのか。記憶の糸を辿ろうにも、ぼんやり透き通った糸はうまく手繰り寄せられず、思い出せません…。若い高校生のために、何をしたらいいのか、けっこう真剣に悩んでワークショップ組み立てていたとは思うのですが…まさか生徒ではなく、付き添いの先生の方の心に届いていたとは!果たしてその先生が人生の方向を変えたことがいいことなのか、どうなのかよく分かりませんが…ただ、私が長野に居て、私なりに一所懸命取り組んだことが、誰か1人にでも影響を与えたんだなと実感できました。(よい影響だといいんだけれど…!)

奇しくも長野を去ろうとしているタイミングで、「真子さんのおかげで人生が変わった。ありがとう。」と言われるのは、なんだかちょっとくすぐったく、やっぱりちょっと嬉しかったです。最後に1166backpackers に泊まってよかったなぁ。

人生の節目の時期に、お世話になりました、特別なお宿です。
ありがとうございます。

真子


20190322

I’m ready to start new journey. たびだち 2019年の100日記




I’m ready to start new journey.

It is all about the journey. There is more to life than increasing its speed. I took few days to packing up my stuff, few more days for cleaning and writing letters. I wish you will find my letter to you. I wrote a letter on the wall. You are able to read it until new person starts to rent the space. Anyway, The departure time has finally come. I’m leaving from “WANDERLUST -Stories &Images” on March 2019, and heading to new place.

A good traveler has no fixed plans and is not intent on arriving. Agree? I can’t imagine how my new journey works. If All journeys have secret destinations of which the traveler is unaware, then... I’m looking forward to figure out what’s that. I don’t really have new plan yet. I just decided who I will traveling with and where to start. That’s all. I will keep enjoying my life with a sense of WANDERLUST.


荷造りが終わりました。旅立ちの時間です。



「アトリエ床上・床下ハウス」と名付けた私の長野の拠点。床上(ユカウエ)で仕事をし、時に人と食事をしたりして。床下(ユカシタ)は、心静かに引きこもる場所。集中して読書したい時にも役立ちます。そして、こどもと仲良くなれる空間でもあります。




ここを離れることを公にした2019年3月3日から、ゆっくり時間をかけて、したくをしました。荷物を詰めるのに数日、お掃除するのと、お手紙を書くのにさらに数日。



最後に置き手紙がわりのメッセージを、入り口の壁画にかきこみました。3月いっぱいは読むことができるでしょう。お部屋は3月いっぱいまで私が、かりております。 4月以降、新たな入居者が使いはじめるかもしれないので、その前に。直接会えなかった皆さんへの置き手紙設置期間です。


フローリストfulminanten flumiraさんの営業時間内に限りますが、もしよかったら、ぜひ見に来て下さい。あ、階段手前までにしておいてくださいね、奥まで入ると危ないので。穴やら井戸やらありますから、落っこちて怪我をしても責任負いかねます。


空っぽのお部屋ですが、ぜひ覗きに来てください。スケッチジャーナリストの真子が5回の冬を越えて暮らした場所はこんなところだったのね、と見てもらえると嬉しいです。これまでプライベートな場所だったので、一部の人しか見られなかった壁。



ものがたりのはじまりの絵。グイグイ私が描いた潮流の上に、魚の群れを描いてくれたのは、ともよちゃん。 プラスターボードが貼られたのが2015年3月2日の日中で、しかし3月3日にオープンしたかったので、時間の余裕がほとんどなかったのです。ほんのひと晩でなんとか何かしたくて、えいやっとアクリル絵具で描き上げました。しばらくしたらやり直そう、って思ってた。漆喰とかで仕上げようか、木の板貼ってみようかとか、いろいろ思ってたけど結局このまま、4年間。はじまりの絵を一緒に描いてくれた友人が、最後の夜を一緒に過ごしてくれました。絵を撫でながら思い出話に耽る夜。

Thank you for standing by me. It was nice WANDER’LAST’ night with best friend in Nagano.




この建物は昼間はシェアスペースとしてたくさんの人が出入りしておりましたが、暮らしていたのは私だけです。夜は、昼間とは全く違う表情と性格と持っていました。あの素晴らしく不思議な宝物のような時間は、共に過ごした人の記憶の中に存在しているはず…。知らない人は、どうぞご自由に想像を膨らませてみてください。




これから先の新たな旅の予定はちっとも決まっておりません。一緒に旅する人とスタート地点だけ決まっております。どんな旅になるのか自分でも想像できませんがセンス オブ「WANDERLUST」を大切に、未知なる世界を楽みつくしたいと思います。

では、また


真子

2019.3.21 春分

20190316

「ツノカフェ」オープン 2019年の100日記,

土曜のお昼は  ツノカフェ で!?

いい天気だったので、我が家「ツノハウス」のウッドデッキでお昼ご飯食べてみました。とても気持ちいい!のでまたここでごはん食べようね、デッキでごはん食べる時は「ツノカフェ 」と呼ぼうねと夫婦の会話。

ちなみに「Tsuno cafe」「つのカフェ」「角カフェ」「喫茶 角」などの候補がありましたが、カタカナ表記の「ツノカフェ」が一番しっくりくるね、ということに。今度ロゴも考えてみようっと!

「ツノカフェ」オープン初日のメニューは…鮭のレモンクリームパスタです。主役は鮭。お刺身用の鮭の切り身を、低温オリーブオイルでじわっと火を通して、表面ホロホロ中トロトロにしたもの、ドーンと載せました。アスパラとスナップえんどう、ミニトマトのサラダのパリッとした食感が、良いコンビネーション(トロトロ鮭の間にパリっとね。)デザートはイチゴです。

ワインは先日結婚祝いにといただいたもの。ソムリエナイフも、結婚祝いにといただいたものです。早速使わせてもらってハッピーな時間を過ごしております。ありがとうございます。


20190311

描いた空想よりも、もっと、 2019年の100日記

長野県長野市の新小路沿いにあるこの建物、元文房具の倉庫。こちら2014年の空想スケッチ。CAMP不動産というプロジェクトの拠点を作ろうというのがはじまり。どんな使い方をしていきたいか、当時のCAMP不動産メンバーが話す内容を絵にしたもの。



今は、東町ベースと呼ばれている。一階にWANDERLUSTとわたしのおうちもある。お花とピアノが入り、2014年に想像してた未来よりももっと、美しく豊かな空間になったと思う。

過去に描いたスケッチ整理がたまらなくたのしい

20190310

花がたえることはなく 2019年の100日記,

4年間、花がたえることはなく…いつも季節の植物で(季節をちょっとさきどりした植物で)満たされているWANDERLUST。

長野県長野市にあるWANDERLUST(ワンダラスト)は、フローリストfulmina flumiraとスケッチジャーナリスト MAKO.pen&paper のシェアアトリエ&ショップ。2019/3/3に4周年を迎えました。


床下への入り口 2019年の100日記,

清々しい光と、風の吹き抜ける。

クロッカスの蕾が地面から顔を出していた。あぁ春が来たんだと思った矢先に雪が降り出して、一面白銀世界に覆われたり。3月の長野の季節は落ち着かない。

剥き出しの鉄骨。プラスターボード。アクリル絵具で、ひと晩で一気に描き上げた壁。ターコイズでピーコックな青緑の壁と紅い卓袱台。もらいものや、かりものばかりの、古い家具や調度品。畳一枚分くらいくり抜かれた床は、床下への入り口。

身体に馴染んだ、床下ハウス、での暮らし


20190308

杣BOOKS 2019年の100日記,


杣BOOKSさんの名刺。イラスト描きました。山の恵の贈り物と引き換えです。 

「登ってから読みたくなっても良いようにと思ったのだ」あなたが、ある日ある山に登り、山頂で本棚を見かけたら、それは杣BOOKSである可能性が高いです。ぜひこわがらずに立ち寄って、山の上で偶然出会った本の世界に一歩足を踏み入れて、杣BOOKSの世界にぜひ浸ってみてください。
それにしても杣BOOKSさんの立てる企画がいつも面白そうすぎて、気になっています。

撮影場所。長野県長野市にあるWANDERLUST(ワンダラスト)。フローリスト fulminaflumiraとスケッチジャーナリスト MAKO.pen&paper のシェアアトリエ&ショップ。

『妖怪まこちゃん』 2019年の100日記,

鳥獣戯画のウサギや蛙を頭に思い浮かべる。短い手足でひょこひょこせわしなく動いていて、盆踊りしているかのように手首はクルンクルンと返る…。そんなイメージ。長野市の門前には『まこちゃん』という『妖怪』が居るらしいとの噂(!?)をきいて、頭の中に想像してしまったの。小さくコロコロぴょんぴょんしていて床下に暮らしている。


「実在する真子と実際にあまり話をしたことがない人」が、「その人の頭の中に真子ちゃん像」を作り上げていて、それはたぶんよく動き回り雄弁であるのかもしれない。私真子本人が例え長野に居なくても、『妖怪まこちゃん』はずっと長野市の門前界隈によく出没するらしい。本体とは離れた影のようだ。『妖怪まこちゃん』は本体のわたし真子には制御できず、勝手に動き回っている。あちこちの人の口から頭へと飛び回っているらしい。だからもう…しょうがない。でも、そのうちみんな気にしなくなって忘れ去られる時が来る


という会話。ある日、友人との会話のハイライト。突拍子もない話のようで、その実けっこう的を得ているような気がする『妖怪まこちゃん』。悩みごとで破裂しそうだった頭が、軽くなりました。そうか妖怪のせいだったのかと(笑)妖怪の存在を意識したら、なにか対処の仕方があるかもしれません。妖怪まこちゃんに限らず、あらゆる人の妖怪がいるし、わたし自身も含めあなたもあなたもあらゆる人が妖怪を生み出している…

これは2月のある日の話。朝から真っ暗になるまで、長い時間、よくよく歩いた一日でした。長野のとある素敵なお酒飲みの美容室前にあった黒板。あぁいいなぁと思った散歩道


20190307

おめかしし 2019年の100日記,

アトリエ床上床下ハウス (アトリエゆかうえ・ゆかしたハウス) 
wanderlust の奥にあります、我が家です。
真子の家にて、夫が写真撮ってくれましたよ。いい家でしょう?



だいたいこうやってお仕事しています。

長野県長野市にあるWANDERLUST(ワンダラスト)は、フローリストfulmina flumiraとスケッチジャーナリスト MAKO.pen&paper のシェアアトリエ&ショップ。2019/3/3に4周年を迎えました。

ワンダフルなワンダラストデー 。

3/3は、おめかししてのぞみました。ヘアメイクはニッシー。着付けはムゥちゃん。着物はオリジナル、草木染友禅の技法でで私が色を刺したもの。叔母に着物を祖母に帯を縫ってもらいました。着物の総監督は師匠 林部貢一さん。






20190306

入れ替わり立ち替わり130名 2019年の100日記,


phot by さっこさん こと 前田聡子
夢のような1日。What a wonderful WANDERLUST DAY! ワンダフルなワンダラストデー。でした。WANDERLUSTの真子より感謝のきもちを述べさせてください。来てくださったみなさま、ありがとうございます。

数学の演奏会も、午後の「ラブ・ユーひょうたん」もパーティも、予想を大きく上回る、大人数となりました。当日飛び入りの方、立ち寄ってお酒(スナックたみ子)のお酒だけで参加してくれた人などで、把握している限りの人を書き出して数えてみましたところ、なんと、午前、午後、スタッフ含めるとのべ130名ほどの方にご参加いただきました。

0歳から70代まで様々な年代。ご近所長野のみなさまの他、関東や東海エリアからと広域からのご参加、ほんとうにありがとうございます。

一緒にあの時間をつくってくださった全てのみなさまにありがとうと伝えたいです。

怒涛の準備と、きらめく当日、そして片付け、続きまして自分の山のような仕事に向き合い、クタクタになっておりました、真子です。お礼のご挨拶がおそくなりまして、すみません。ようやく集計がおわりました。おわりまして、びっくり。入れ替わり立ち替わり来てくださったので、実感わいていなかったのですが、想像以上にすごい人数でした!

しあわせな1日でした。

ありがとうありがとう。





20190305

たびびと What a wonderful WANDERLUST DAY. 2019年の100日記

「詩人によって、詩の書き方はそれぞれ違いますが、
ぼくの場合は、詩を書くために必要なことは、
詩を書く作業ではなく、詩を聞く作業。
旅や冒険を渇望する心を表するwanderlustの、
ひとまず幕をおろすこの時に、どんな詩が聞こえてくるのか。
場所と、二人の店主、そしてそれらを愛した人たち、
皆が胸に秘めるだろう、一抹の寂しさと、門出への期待を、
代弁するような詩は、どんな言葉で聞こえてくるのか。
そんなことを頭の隅に置きながら、過ごしていました。
ぼくもちょうど旅をしていたので、ちょうど良いoccationでした。
長いインプットを終えて、アウトプットし始めたのが、帰国後でした。」

先日、スコットランド旅から帰国したばかりの詩人、ウチダゴウさんから届いたメッセージです。そうして詩が届きました。


たびびと


2019年3月3日の What a wonderful “WANDERLUST DAY!” という特別な日の為に、職業詩人(プロの詩人)に、詩の制作を依頼しました。WANDERLUSTのことを詩にしてほしい。なんとなく頭に描いていたのは、お花と絵にまつわるカラフルでハッピーな詩でした。WANDERLUSTはフローリストと、スケッチジャーナリスト二人のシェアアトリエ&ショップです。ここで過ごした4年間どれほどの煌めく瞬間を2人で過ごして来たのか、数々の思い出をなぞりながら詩の到着を心待ちにしていました。詩が届いたらすぐに、WANDERLUSTの片われのフローリストと、きゃっきゃしながら詩を読むんだと、そう思っていたのです。


「たびびと」をはじめて読んだ時、とても動揺しました。想像していたのとは全く違う詩でした。胸を締め付けられる思いでした。「どうして、」とつぶやきました。


のどにつまった ことばを  
すべて しずかに  のみこんで
やがてわたしは  そこをたちさるの




「たびびと」の一部分です。
どう考えても、わたし、真子のことをうたった詩でしょう。
でもわたしはひとこともそんな説明  (のどにつまった言葉をのみ込んでいるだなんて話)を詩人にしていないのです。
「どうして、わたしが、たくさんのことばを、のみこんでいると、?」

心を読まれているのかとヒンヤリしました。


少しでもわたし真子という人間に会ったことがある人ならば
「真子ちゃんはお喋りな人」という印象を持っている人が多いのではないでしょうか。
よく喋るし、よく書くし、隠しごとなくおおっ広げな人だなぁと、思っている人も多いだろうと自分では思っています。WANDERLUSTという場所は、おしゃべりな絵描きの真子と、秘密めいたフローリストの二人のアトリエ。そういうニュアンスのことを言われことが一度ならずなんどかあります。だからどちらかというと、


「のどにつまった ことばを  
すべて しずかに  のみこんで」
という言葉から連想しやすいのは、相方のフローリストの方のイメージで
決してお喋りな絵描きの方ではないはずです。


でも詩人は、言葉を飲み込むのは、旅立つ絵描きの方、すなわちお喋りなわたしの方に
なぜ詩人はそう思ったのでしょうか?または、そう書いたのでしょうか?
一般的に人は、旅立ちのシーンでは口をつぐむものだから…?いやいやそんな一般的な解をあてはめるようなことはきっとしないはず。なぜならプロの詩人だから。WANDERLUSTという具体的な場所をテーマにとお願いしているし、そうお願いできるくらいにはWANDERLUSTのことを知っている人なはずです。2人の店主のことも、知っているはず。


詩人ウチダゴウさんは、わたしが想像している以上に、鋭いまなざしで、WANDERLUSTのことを見ていたのかもしれない。そう思いました。彼のことを見誤っていたかもしれない…つまり、彼の観察眼をなめていたかもしれない。ウチダゴウさんの言うところの「詩を書く作業ではなく、詩を聞く作業」とはこういうことですか、と、ハハーと頭が地面に擦りそうになるくらい垂れていきます。



すべて しずかに のみこんで

すべて
と詩が言っています。現実の状況説明を書いているのではなく、これは詩なのだから「詩情を、言葉で表現している」フィクションと捉えることもできるでしょう。でも、わたしにとっては、これは、実に、現実に即した解説のような言葉です。よく、捉えられている。つまり、わたし自身の自覚として、「のどにつまった ことばを  すべて しずかに  のみこんで」いるという感覚があったということです。「たびだち」を意識してから、3/3を迎えるこれまで、それはとても長く長く感じられる時間、なんどもなんども飲み込んでいる言葉の数々は、これから先、吐き出されることはないでしょう。むこうに落ちて沈んでいった言葉は、浮かびあがることなく沈殿している…これまでの人生でもよくあることです。それでいい、と思っています。というか、そのようにしかできない、ので、どうしようも無いのです。変えなさいと言われてできるものではない。ただ、やはりくるしいことにはくるしいのです。


どんな言葉を飲み込んだのか、詩には何も書かれていません。ただ、言葉を飲み込んだと、それだけ。でもそのひとことがあったことで、何も書かれていない沈んだ何かの気配がユラリとします。そのユラリが、わたしの心をひどく揺さぶるのです。そういうわけで初めて「たびびと」を読んだ時、わたしは動揺したのです。










さて、話は変わり、詩の表現方法についてです。この表現というのは、詩の言葉えらびの次の段階です。「できあがった詩をどのように、人に伝えるのか」ということです。

「3/3の会に、参加が叶わず、申し訳ありません。
が、この詩によって、参加ができたならと思います。
当日読んでいただいても構いませんし、
真子さんの文字でウィンドウに描いてもらっても構いません。」

詩人に任せられました。なんて責任重大なのでしょうか。この伝え方次第で、詩の印象がガラリと変わってしまいます。

わたしが表現するのなら、それは読むより、かく方がいい。事前にかいておくのではなく、その場で、ライブ感をもってかきたい。3/3の後半、締めを詩で、しっとり抽象的にしめるのもいいかもしれない。「事前に誰にも詩の内容を知られないようにして」当日の詩の時間をむかえた方がいいんじゃないか、と、そう初稿をもらい初見した時に思いました。




さて、依頼した詩です。おそれおおいことながら、少しかき直してもらうように注文しました。とはいえ、ウチダゴウさんには知らせていない(知らせることのできなかった)、あらたな状況がうまれたからです。それはウチダゴウさんには何のひもないこと。かき直してだなんて失礼だと思いながらも、でもどうしても3/3で発表するなら私にとってすごく大事な日なので、引っかかりを残しておきたくない。と修正を依頼しました。すると、かきなおした詩が届くのは、3日ギリギリになるかもしれない、との連絡をうけました。ご自身の展示もある時期で忙しいのも承知のこと。しかし、焦りました。

詩をもらってから時間があれば、よくよく読み込んで、どんな文字をどう配置していくかなどテストすることができますが、ギリギリ到着では、詩が届いてから、ぶっつけ本番でオンステージです。普段、下描きなしの一発勝負の絵を描くのは好きですが、でもそれは、これまで何度も描いてきて手に脳が宿っているくらいよく手が動くから。絵ではなく、「ことばの連なるもの」を手がきするのは、ずいぶん勝手が違います。突然どうこうする自信が全くありませんでした。そこで、わたしの信頼する表現者の方の、お力をおかりすることとしました。音楽家の平松良太さんです。作曲家でピアノ奏者。WANDERLUSTのピアノ、WANDERPIANOの持ち主のひとりでもあります。「事前に誰にも詩の内容を知られないようにして」と思っていたけれど、平松さんは別枠です、共演者になっていただこうと。

かくして、ほんとうに直前に届いた詩を、平松さんによんでもらいました。
「これは真子ちゃんの詩ですね。真子ちゃん1人で、読むより描くのが良いかなと思いました。」そう、わたしが想像し、希望していた方法と同じでひとまずホッとしました。
「RYOTA HIRAMATSU/3     19曲目にrainbowという曲があります。CDだと8分ぐらい。
これだとぴったりかなと思います。」「曲でなくその場の感じでフリーに弾いても良いです。何れにしても音があった方が真子ちゃんらしい空気になる気はしました。」音についてはおまかせすることとしました。平松さんの思う「真子ちゃんらしい空気」を作ってもらえるなら、その音に身をまかせようと。

一点最後まで、詩の時間の直前まで迷っていたことがあります。「ウチダゴウさんがかいてくれた詩です」ということを、説明するか否か。口頭でか、もしくはpoem by...と書くか、もしくは、サイレンスか。どれが一番良いチョイスなのか全く分からず、平松さんのいうことに異論なく従うつもりで相談。結果。ここは何も言わずに、真子ちゃんの言葉として静かにかくのがいいだろう、その方が、その場にいる人の胸を打つだろう。その通りにしてみました。演出家としての平松さんの名采配だったと思います。

ウチダゴウさんが代弁してくれた真子のきもちをかいた詩を、こんどは真子が代弁者として人に伝える、という二重の代弁劇。ゴウさんの詩が自分の詩となって、自分の内側から溢れてくる不思議な感覚。

かきはじめてすぐに、きもちがきゅーーーんとなりすぎて、手が思うように動かず
ものすっごく下手くそな文字が出来上がってびっくりしました。こんなへなちょこな文字ははじめてです。「たびびと」まずたった4文字のその言葉をかいただけで、事態の異常さに気がつきました。「線がコントロールできていない…!これ誰の文字だろう?」詩をかきすすめます。どうにも視界がかすみます。目がうるむのです。ゴウさんの詩が頭の中を通って、指先にたどり着く前に、私の目のあたりで涙になってポロンポロン落ちるのです。詩を書き写しながら泣くだなんて、そんなこと、これまでにあったでしょうか?たぶんこれがはじめてです。きもちが動きすぎて落ち着かず、涙で霞んでしまって視界もおぼろげ、呼吸も浅くなり、さっそくしょっぱなから間違えてかいてしまったり…表現者として、たぶん失格です、ただ全身がゴウさんの詩に浸っておりました。



お花の絵を一輪かいて添えたのですが、こちらは泣いててもスルスルかけました。やはりわたしはこれまで絵描きとして鍛えてきていて、言葉かきとしての鍛錬は圧倒的に足りてないんだと実感。絵描きとして、花の絵をかくことは、深呼吸するようなもの。呼吸が整えば、きもちも整います。気をとりなおしてもう一度、ペンとガラスと向き合います。そうしてかきうつし終えた頃には胸がいっぱいで、泣けちゃって泣けちゃって、もう何も喋れなくなっていました。



ふと振り返ると、そこに居た何人かの目がわたしと同じく涙で濡れているようなのを見つけました。詩がこんなに人のこころを動かすのか、共感を誘うのか、と驚きました。想像以上で、びっくりです。ウチダゴウさんのすごさを、こんなに感じたのは、はじめてのことです。すごい詩人だ。そして、平松さんのrainbow無くしてあの時間は作れなかった。たぶん、ただ詩の文字の印刷されたものをわたされて黙読しただけだったら、あんなに人を泣かせられない。シュチエーションと、タイミングと、詩をかくのにかかった時間と、ピアノの音と、全ての歯車がカチっと合ったからこそ生まれえたのだと思います。あの日、あの時、あの場に居合わせてくれたみなさんだけが体験できた、奇跡の時間。


1日過ぎて、今日、この場で、告白します。あの日あの時かいた言葉はわたしの言葉ではありません。真子のきもちを代弁しているのであろう言葉をウチダゴウさんが詩にしてくれました。



詩人、ウチダゴウさんの詩を
わたし真子が、タイミングを選びガラスにかきつけ
平松良太さんが、演出を考え音を添えてくれた。
3人の共同作品です。
その場に居て一緒に感動してくれたみなさんも
一緒にあの時間をつくったのだとおもいます。
そういう意味では何十人に共同制作でしたね。
良い時間でした。

2019年3月3日の What a wonderful "WANDERLUST DAY! "というイベントのしめくくり「たびびと」の時間についての日記でした。

Thank you.





みちはおれて わかれていく

いつかどこかで またあえるけど

いつどこなのか わからない

それまでずっと つづけるの

あなたのたび  わたしのたび

どこまでもずっと つづくのよ

こころがたびを   のぞむかぎり