20200508

7+1

7周年記念日 MAKO.pen+paper】



日本で個人事業主として登録して7年、その前にオーストラリアでビジネスナンバーを取得して1年。202058日、7周年記念日をひっそりと迎えました7年目の今年は、これまでとは一風かわった1年になりました。ずっと走り続けていた数年間を振り返り、過去のお仕事を整理しまとめる作業に取り組んでいます。描いた絵はじめ、つくりあげたものごと、その背景にある想い、仕事を通しての発見などを、過去のメモや自分の記憶の奥底を掘り起こしています。それらをまとめて本にする予定です。現在もまだ進行中の作業でして、ずいぶん時間がかかっていますが、きっと完成させますので、お楽しみに。はじめた当初は勢いでちゃちゃっと簡単に作ってしまおうと思っていたんですが、途中で考えを改めました。友人である編集者のあずあずに参加してもらい、彼女の本や出版物への愛情を感じながら話を重ねるるうちに、意識がかわってきました。ただ仕事を羅列したそっけない作品集にしたくない。私1人の思い出話の自分語りで終わってしまわぬようにしたい。読んでくれる誰かのあたまのなかに、心地よい風をおくるような、そんな本になりますように‥。

環境がかわったことを、いい機会と捉え、本を作ることに最初のイメージ以上の時間をかけるためにも、絵のお仕事の方、少し立ち止まることにしました。(イベントなどを催していた場所/アトリエ(長野市)を引き払い、新たな土地(岐阜市)に本格的に引っ越してきてのはじめの1年でした。)自分から仕事を取りにいく(つくりにいく)スイッチをパチンと切った、はじめての年です。「営業」らしい営業をしませんでした。この場合の「営業」とは狭義の意味で、「生産や製造などと同様に、販売活動や販促活動を中心とした顧客を対象とする業務を意味する(流通用語辞典)」。具体的には、新しい土地の人々の集まりに顔を出すこともなく、知り合い増やさず、売り込むこともしませんでした。最初の6年だって、実は「営業」をしているつもりはこれっポチもなかったんですが…スイッチを自分で切ってみてはじめて気がついたんです。営業をかけているつもりはなくてもすごく自然に、いつも「仕事を取りに行っていた(つくりにいっていた)」んだなぁ、と。いつもキョロキョロして、目ざとくお仕事の種を見つけては、全力で手を伸ばしていたところがあったように思います。常にお仕事の頭と目で周りをみていたと言っても過言ではないでしょう。7+1年続けてこられたのは、無自覚無意識の営業力あってのことだったのかも、しれません。

外に向かって手を伸ばさなくする、というのは実はとても勇気がいることです。でも、やってみてよかったです。おかげで、とても嬉しい発見をしました。まず、自分から手を伸ばさなくても、それでもお仕事を頼んで下さる方がいることに気がつきました。もちろん関わるプロジェクトの数(お仕事)が減りました。でも、ゼロにはなりませんでした。それから、それらがとても「上質な依頼」だったということ。私にとって、とても興味深く、面白く、夢中になるものばかり。クライアントさんとお話しして、取材して深掘りして、イメージを構築していく作業ひとつひとつにドキドキしていました。きもちののったペン、絵筆はスルスルとよく動きます。「代表作にして、本の中でも紹介したい!」と思えるお気に入りのその上、トラブルも激減(当社比、過去の自分と比べて)し、ストレスも減りました。思いつく理由としては、クライアントさんが私を見つけてくれてのスタートということで、相手方やチームの方が協力的であることが多かったこと、でしょうか。私の方でも、これまでのトラブルを踏まえて危機回避能力が上がっていることもあるでしょうし(初対面の相手との大きいお仕事では契約書を自分で作ることにしました)。同時進行のプロジェクト数が少なくなったことで、一件のプロジェクトへの集中力が増したことも、よい効果だったように思います。ひたすら受け身でいるところに舞い込んできてくれたプロジェクト」は、どれもとても「いいもの」だったこと。ご褒美のようなお仕事ばかりいただきました。本当に奇跡のよう。素晴らしい1年でした。

GOING SOLO.... ソロ、ひとりで働くスタイルに学生時代から憧れ、卒業した翌年からさっそく個人で仕事を取りはじめて今日までなんとかお仕事を続けてこられたこと、嬉しく思っています。依頼がたくさん増えた年、「誰かお手伝いしてくれる人を雇って大きなプロジェクトをガッツリ回していくスタイルに変えていこう」かとの考えが頭をよぎったことが何度ももありましたが、結局手を広げず、の、「ソロ」スタイルに落ち着いています。小回りが効き、軌道修正がスピーディにでき、今のところ私にあっているのでしょう。迷いがはれて、肩の力がするっと抜けたようなきもちです。

実は、今日朝起きてから、今日が特別な日なのだとハッとしました。3月後半からこちら、ずっと、日常のことと、考えごと(相変わらず本を作っています)をして家に引きこもっておりましたら、日にちの感覚が薄れてしまい気がついたら、今日ということになっていました。たまにはこんな年もあっていいのかなぁとのんびり構えています。(過去の記念日は周年感謝祭を開催するなど盛大に華やかに過ごしてきましたが今年は、何の企画も用意しておらずこのようなご時世でから、人を集めることはできませんし、そもそも人を呼べ場所も手放してしまいましたしなどともっともらしく書いてみようかと思ったのですがどれも後から思いついた説明です。)

8年目(81年目)がはじまります。わたし発信のプロジェクトが発表されます。じっくり準備しております。どうぞお楽しみに。
大角真子

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