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20191118

喫茶レストラン「丘」の、スクラップブック。2019年の100日記

もし、愛知県民岡崎市の、東岡崎駅まわりのルポタージュを書くことになったら、そういう依頼が来たライターさんに、私は、喫茶レストラン「丘」でコーヒーを飲むことをオススメする。ギラギラ内装で有名なお店だが、意外なほど落ち着く空間で(ほんとだよ!)、実は本棚が渋くて、いい。店主さんのスクラップブックの数々は一見の価値あり。





岡崎のゆるキャラ、オカザえもん、についてのスクラップブックは何冊にも渡る!オカザえもん、に関する新聞記事や、町の広報誌、イベントのチラシ、市長さんのオカザえもん評(時系列で内容がかわる)と、様々な媒体を渡った資料が、時系列に揃えてくれてある。市長さんとオカザえもんが対立したひと騒動、などの出来事も。様々な媒体の記事を横断することで、いろんな目線でオカザえもんを追いかけていくと、物語が立体的に浮かびあがってくるようでワクワクする。


さて、私は、岡崎市の都市整備計画についての調べ物の町歩きをするために岡崎に来た。と、そう店主さんとお喋りしたら、「それならほら、これを」と次から次へとファイルを出してきてくれた。乙川リバーフロント地区の整備計画。橋の耐震改修、その予算など書かれた新聞記事の切り抜き。の小学生向けのコンクール、リバーフロントの未来の使い方を提案する絵の受賞作品のいくつか。まちづくりワークショップお知らせチラシ。プロジェクトに反対するチラシまで。構想、計画、推進派、反対派、行政の動き、民間の動き、大学の先生達や学生の動き、コンサルの方の提案と子ども達の提案。ファイルのページをザザザザザーーっと斜め読みしていくと、違う視線がいっしょくたに、時間の軸に絡みついて脳内に入り込んでくる。2014年間からの6年間に渡る資料。サッと目を通しただけでも壮大な物語を読んだ気分だ。(大河ドラマを一年分見たような満足感)。実に、面白い。
丘さんにお礼を言って町に出た。
先程のスクラップブックの情報が頭の中に詰まっておる状態での町歩きだと、それまでとはまた違った風景が見えてくる。1人でぷらっと歩いて、お店に入り、それぞれの店主さんと挨拶をして、隣の席のお客さんとお喋りをしたりして。(岡崎の町にはフレンドリーな人が多い!話しかけてくれる方がたくさんいて、あたたかいきもちになる。)
肌感覚とお喋り情報と、何層にも重なっていくまちの情報。それから、市役所の方からいただいた整備計画の資料に再度目を落とす。ドライに見えていた地図の向こうに、色鮮やかなドラマの数々が透けてみえるような…。
面白いな。面白いね。面白い。「情報処理」という作業から得られるワクワク感と面白さ、AIに全部取らせちゃうにはもったいないよね。せっかくこんなに楽しいのに!
ギラギラ楽しい喫茶店での、スクラップブック読書(読書?)と、町歩きのススメでした。 
パワフルな店内に感動ー。リーズナブルでボリュームある喫茶店ごはんも嬉しい。看板メニューのエッグカレー、美味しくいただきました。おなかいっぱい!ごちそうさまでした!




*「丘」について知ったのは数年前…「あいちトリエンナーレ2013」スタッフ同士として知り合った、大竹敏之さんがお話ししてくださったのがはじまり。大竹さんは地元愛知への愛溢れるライターさん。名古屋の喫茶店や居酒屋のことならこの人!という方。(2枚目の写真「名古屋の喫茶店」は大竹さんの著書) 数年間があいてしまいましたが、ようやく来ることができましたよーー!

20180107

2017年仕事まとめ(その1)。WORKS in 2017. vol1/ MAKO.pen&paper

おかげさまで2017年も無事に生き延びることができました。お仕事をいただいて、何かしら制作して、そのお礼としてお金をいただいて、そのお金でまだ次の仕事の為の画材を買って、日々の生活(家賃を払って食材買ってお風呂に入って)を支えて、そうして今の私があります。

2018年新しい年のお仕事は壁画制作から始まります。ドンドンドーーーンと、続けざまに3つ。

2017年の11月12月は壁画の為の下準備をひっそり静かにすすめておりました…。壁をつくること、は、とても嬉しい依頼です。これまでお仕事として積み重ねてきた「絵」を描くことと、大学大学院と勉強してきた「建築」の世界が少しづつ絡まりはじめてきたような気がするからです。


今まで自分がしてきたこと、続けてきたこと。一見バラバラに見えるあれこれ、(私の中ではどれも繋がっているけれど外から見るとバラバラなんだろうなというものごと)が、結びつき始めてきているようです。実際の仕事依頼というかたちになることはとても嬉しいことです。 もっともっと…というのが本音です。糸を縒って太くて丈夫な紐をつくっていくように…、ひとつひとつを深めながらも、それぞれを関係させて撚り合わせていくことで、より強固で柔軟な提案や表現にいきつけるんじゃないかなぁ。

昨年2017年1年間に私がしてきたお仕事、制作したものについてを書き出して並べてみようと思います。「絵・Sketch」「建築・Architecture」「植物・Plants」「ライブ・Live」そして「WANDERLUST(ワンダラスト)」 がキーワードとなりそうです。

注1)ただ羅列して紹介することとなりそうです。系統立ててまとめて紹介するには時間がかかりすぎてしまいます。記憶の新しい2017年12月から遡ります。

注2)全てを紹介できるわけではありません。秘密のご依頼、プライベートな贈り物、などはそのご依頼の性格上、公にはできません。また、昨年取り組んだお仕事のなかには様々な都合により頓挫してしまったものや、お蔵入りしてしまったもの、わたしの力不足で最後までかかわることができなかったもの等もあります。(その度になかなかツライおもいをしました。ほんとは見せたい絵もたくさん…)

注3)何日かのブログ記事にわけての紹介となりそうです。もしお時間ありましたら、ぜひ全てをごらんください。

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2017年通年・連載

【まつもと古市】


まつもと古市(ふるいち)は、長野県松本市の城下町で開催される、古道具、骨董、がらくた、海外アンティークなど、幅広いジャンルの古いものが集まる蚤の市です。2015年4月を第一回とし、毎月開催。 私はほぼ毎回会場に立ち、「スケッチ・ドキュメンテーション」を行っています。ドキュメンテーション=記録。つまり「スケッチ・絵」で場の雰囲気、人々の様子を「記録する」ということです。描いた絵で、次回のフライヤーをつくったり、WEBサイトのイメージをつくっています。

まつもと古市 WEBサイト <http://matsumotofuruichi.com/>


【大人の名古屋】
「巻頭エッセイ わたしと名古屋」 の挿絵を描かせてもらっています。
名古屋ゆかりの作家さん達によるリレーコラム、毎度ちがった「名古屋」の顔がみられておもしろい記事です。



【八ヶ岳DAYS】
柳生博さんの連載「柳生博の気楽に始める八ヶ岳二地域居住」の挿絵を描かせてもらっています。



【傳田真央さんへの贈り物】
歌手の傳田真央さんのファンの方(デンダリアン♪)からのご依頼で、ライブ会場にお花+手描きのカードを贈っています。
花:flumina flumira
手描きのカード: MAKO.pen&paper

傳田真央 さん WEBサイト <http://dendamao.com/>

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2017年12月 December

【平野珈琲】 (長野県長野市)

開店1周年記念イベントとして、「スケッチ・ドキュメンテーション」を行いました。お店にきたお客さんを次から次へと絵に描き込んで、一枚の大きな絵にしあげました。


2017年12月 31日と2018年最初の営業日と二日にまたいで完成…。大きな紙に、細いペンでちまちま根気よく描き込み続けました。なかなか肩の凝る作業で大変…でもそのしつこいペンのラインがクセになるような見応えのある絵にしあがったと自負しております。平野珈琲さんに行って実物をみ見てほしいなぁ。

平野珈琲  facebook <https://www.facebook.com/hiranocoffeenagano/>



 【キタムラヴィンヤード】  (長野県坂城町)
  
シャインマスカットジュース とナガノパープル ジュースのエチケット(ラベル)を描かせてもらいました。2014年にはじめて描かせてもらって以来、毎年ラベルの絵を描き下ろしています。

 葡萄100%でつくるジュースは、その年の葡萄の味をダイレクトにつたえるため、毎年ちがう味にしあがるのです。あの年のジュースは…って語ることができるって、まるでワインのよう。だからこそ、毎年ちがうエチケット(ラベル)が必要となるのです。贅沢なジュースです。お値段も少し高価なのですが、それでもジュースのファンになってくれる方が年々増えているようで…とても嬉しいです。2017年12月7日オンラインショップでの販売開始がfacebookでも告知されるやいなや注文が続き…なんと12月17日にはシャインマスカットジュース完売だそう。



2本のジュースを並べると繋がる絵…物語が隠れているのですが、その紹介はまたの機会に…(葡萄ジュースの絵の物語をつたえるイベントをひらこうと企画中です)。

キタムラヴィンヤード WEBサイト <http://nagano-budou.com/index.html>
キタムラヴィンヤード facebook  <https://www.facebook.com/Kitamuravineyard/>

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2017年11月 November

【AZEKURA】

WEBサイト、ならびにカタログ(パンフレット)のイメージを描きました。
絵:真子 MAKO.pen&paper
WEBデザイン:雨宮澪
文章:松田朕佳

LOG SPEC(株式会社 ログスペック)さんが新たに立ち上げたプロジェクト「AZEKURA-キットでつくる縄文モダンなログハウス」のためのコンセプトスケッチです。


「自然素材を巧みに用い、自然を味方につけて共存した縄文時代。
竪穴式住居に住むほどストイックにはなれないけれど、それでも自然と共に暮らしたい。
電気も使うし、水道も欲しい。
 ログハウスは、木を積み上げただけの原始的な工法「校倉造り」です。
そんな古来の工法を、現代の日本の生活様式に合わせてアレンジしました。
次世代へ繋げられるよう、持続可能な木の家づくりを目指しています。」
 というAZEKURAの想いをつたえるため「暮らし方」が想像できるような絵です。


さらに、一軒づつ紹介するためのパースや図面をイラストで。建築士や専門家でなくとも想像しやすいような絵本のような図面を描きました。4軒の家にはそれぞれ年代も性格もちがう暮し手たちが、のびのびと時間を過ごしています…4つの家族の様々な物語を想像しながら描いています。

AZEKURAは、長年ログハウスの施工に携わってきた日本人大工が日本人のために考え抜いて生まれたログハウスキットです。実績のある方のプロジェクトですが、AZEKURAは新しいブランドなので、まだ実際の建物は立ち上がっておりません。そんななか、写真なくイラストだけでプロジェクトを紹介するという思い切った挑戦です。2017年11月15日(水)~17日(金)東京ビッグサイトで開催された「ジャパンホームショー2017」で紹介されました。

AZEKURA WEBサイト <https://www.azekura.life/>




*2017年仕事まとめ(その2)に続く…

20130902

7cafes I recommend you to have a coffee in Japan.

I picked up nice places to have a coffee in Japan. Thouse are chosen from cafes and restaurant I have visited last 10 month, after I came back to Japan. Mako's 'nice cafes' mean, they won't make me hurry while I'm doing sketching, + good atmospher as well as nice coffee.
日本に帰国してから、ここ10ヶ月の間に行ったお店のなかから、とくにおすすめな7つを選んでみました。わたしの選ぶ素敵なカフェの基準は、味や雰囲気もさることながら、珈琲を飲みながらスケッチブックを広げて絵を描いていてもおこられない(せかされない)こと。だから、下にならべたお店には、ゆったりとした時間を楽しみたいときに、どうぞ。

Antique cafe road
静岡県掛川市


手紙舎 つつじヶ丘本店 
東京都調布市西つつじヶ丘

metsa
愛知県名古屋市千種区東山通り


Early Birds Breackfast
愛知県名古屋市中区千代田

ツバメ食堂
愛知県豊橋市前田南町

cafe OCEAN
愛知県西尾市寺部町


MOKMOK
愛知県豊橋市南牛川




20130826

Cloudy morning くもりぞら

くもりぞら
珈琲やさんの窓からみえるもの
白と灰色の地に 線が走っている
うにょうにょ

Cloudy morning
Things I can see from a coffee shop is hundreds of line in the white and gray sky. 

20130721

Breakfast at cafe, with my family /家族と喫茶店で朝ごはん。愛知のモーニング文化

I have had many breakfast at cafe with my family since I came back to my home town in Japan. Our home town have "morning culture" that people hanging around in the morning before they go to work. When you ordered a cup of coffee, then you will get free toast, egg and sometimes salad and fruits. It cost around AUD$3. It is cheaper than going out for lunch or dinner. People still have their own time after the catching up. Isn't it good idea? My family often go out to have a breakfast at cafe, especially in weekend.

Half a year has past since I came back to Japan.
Most pages of my journals are filled by drawing of cafes and my family.
It's not so bad.

20130506

Hilbarn's Recipe 'Mothers' Day Brekkie'

Hilbarn Recipe project is one of my favourite work to do. Hil and Barn live in Tasmania and puck and deliver fresh products to people in Tasmania. The box often contain organic veges, spray free fruits and the hilbarn recipe. I'm making illustration recipe for hilban and Tassie people. I'm now living in Japan but I can feel the sense of season in Tasmania by their ingredients. 'Chestnuts Souffle' recipe told me that Tasmania is now in Autumn, while I'm enjoying the flowers of spring in Japan. Also hilbarn's blog helps me to feel the air of Tasmania. 'Let's kick leaves!' I now know the beautiful season of coloured leaves has came to Launceston.
タスマニア在住の素敵なお二人、ヒラリーさんとバーンさんカップルによる、農家さんと消費者をつなぐユニット「ヒルバーン」さん。毎週あるいは隔週でタスマニアに住むひとたちに届けられる 「ヒルバーン・ボックス」には、タスマニアで収穫される新鮮な野菜や果物を詰め合わせ、さらに今週の野菜をつかった「ヒルバーン・レシピ」を添えます。そのレシピを描く、というとても幸せなお仕事をさせてもらっています。
今、わたしは日本に住んでいるのですが、レシピに使う食材からタスマニアの季節感を感じたりしてうっとりと(!?)しています。このあいだ、四月に描いたレシピは「栗のスフレ」。そうか、タスマニアはいま、秋、栗の季節なんだわと、春爛漫の日本で芝桜などを愛でながらタスマニアに想いを馳せるわけです。黄金色の葉が舞い落ち、ロンセストンの小さな町が輝く季節。ヒルバーンさんのブログには「Let's kick leaves!」という言葉が。


hilbarn blog is here.
http://www.hilbarn.com/2013/05/big-hilbarn-sunday.html


Especially this weeks recipe made me so excited. One reason is that it is a recipe in the preparation of special day this weekend; Mothers' Day. Another is that the recipe is kindly shared with Blue Cafe Bar in which is one of my favorite cafe in Launceston, Tasmania. I'm going to share this recipe. I really do like HIlbarn and the recipe project, and Blue Cafe Bar.I believe some of my friends would like them too.
いつも楽しく描かせてもらっているこの「ヒルバーン・レシピ」だけど、今週はさらに特別。週末にやってくる母の日のため、お花も一緒に詰め合わせるという、ヒラリーさんの粋なはからいにドキドキ、というのがひとつ。もうひとつは、今回はタスマニアはロンセストンの人気カフェBlue Cafe Barさんがレシピ協力、という豪華版。タスマニア大学の建築学科の校舎近くにあるカフェで、プレゼンや大きな課題の提出が終わった後なんかはよく建築学生があつまり、Blueでごはんを食べたりして。Blue Cafe Barの朝ごはんの数々、ものすっごく美味しいんだよね。という特別なレシピです。ぜひあなたも楽しんで




Blue cafe and bar
http://www.bluecafebar.com.au/

hilbarn blog
http://www.hilbarn.com/2013/05/big-hilbarn-sunday.html

20120914

"Mako × Cafe -Little drawings of cafes in Launceston."


"Mako × Cafe -Little drawings of cafes in Launceston."


Place     Milkbar, 139 St John St, Launceston
Date      from Monday 10th September
              Portrait session: Thursday 20th September 14:00-16:00



"Mako is often found in cafes about town, drawing what she sees in Launceston's cafe scene, and now you can see a selection of her pictures at the café Milkbar.
These delicate pen drawings have been chosen from a mountain of Mako’s sketchbooks. She has walked around Launceston with her sketchbook, finding comfortable and beautiful places, having coffee at cafés and drawing people while they relax and enjoy their time. In the great amount of time that she has spent in cafés since she came to Launceston in 2009, she has developed a great love of the café culture here. Guess how many cups of coffee she has had in these 3 and a half years? You can share Mako’s experiences in Launceston’s cafés at this exhibition.
Mako will be at Milkbar on Thursday, September 20th, from 2 - 4pm, holding a portrait session. So come along and you can come and have Mako do a portrait of you! Bring your friends, your kids, your lover, yourself!"

Introduction from Daniel Spinks
"Mako's love of spending her free time wandering the streets of Launceston and relaxing in cafés drinking good coffee and drawing is evident in these sketches. Further, these drawings demonstrate Mako's lifestyle. Thus, these pictures simultaneously reflect the life of this particular artist, and are a reflection of the city – and the culture of the city - in which she lives. The resulting creation, in which she has poured her own lifestyle, and which reflects her surroundings, is 'Mako x Café: Little Drawings of Cafés in Launceston'. (Daniel Spinks)"

Milkbar introduced me on thir website
"Mako has her beautiful sketches, featuring Launceston cafes, on display at Milkbar at the moment. Come and check them out, they are super cute! She will also hold an informal portraits session here on Thursday 20th Sept, from 2 - 4pm. Bring your family and or friends along to have a small portrait sketch done for just $25. x
Here are some drawings she has done of Milkbar :D "


There will be the works from the book 'Cigarette Meditations' at milkbar too. 
The paintings are from 'Cigarette Meditations' which consists of a dozen poems by Daniel Spinks, plus images by Mako.

Introduction to ‘Images of Cigarette Meditations’ by James Archer 
"As I view Mako’s work, I feel like an intruder in another’s dream, yet I am completely comfortable at peace. Her work is haunting, yet comforting, she possesses a rare ability; her eye portrays a beautiful interpretation of the surrounding environment, yet the viewer cannot escape the fragility of life, constantly reminded by chaotic splashes of ink, coupled with settling tones. Cigarette Meditations provides you with a key to the door that unlocks an insight into the chaotic dream that is the poetry of Daniel Spinks and the artwork of Masako Morita.(James Archer)"


Come along to milkbar and have a look my works.

more information :




20120707

Milkbar -cafe to go when I want to have a girlish coffee time. /女の子っぽい珈琲タイムな気分のときにいくカフェ

 When I want to have a girlish coffee time, I go to ‘Milkbar’, which is one of my favorite cafes in Launceston. The shop is full of lovely things which little girls would like, or which I used to like a lot when I was a little girl, like paper dolls and their clothes. Picture books for colouring, stamps, sewing things, and pretty antiques. Since my first visit only 3 days after its opening,I have visited the cozy café many times and had many cups of capucchino.
「女の子っぽい珈琲タイム」をすごしたいなぁーという気分のときに行くカフェがある。ロンセストンにあるお気に入りのカフェのひとつ「Milkbar」。店内にあふれかえるのは、小さな女の子が好きそうなもの、(あるいはわたしが小さかったころすごく好きだったものと言ったほうが正しいかもしれない)。それはたとえば、紙でできた着せ替え人形に、そのための服や靴だったり。可愛らしいスタンプ、シールやバッヂ、色とりどりのはぎれ布、フェルトや毛糸などの手芸用品、アンティークの小物など。Milkbar」が開店して三日たったばかりのときに、はじめてこの店を訪れてからというもの、このいごこちのよい(コージーな)カフェになんども通い、飲んだカプチーノはいったい何杯になることだろう。


People of Milkbar are nice and friendly, and it drives me to go back to the café many times. One day, when I sat down at a wooden table decorated with tiny flowers, and opened my sketchbook as usual, Isis -Milkbar person- came and talked to me with many coloured pens. ‘Hey, Mako. These are my favorite pens. They are beautiful. Would you like to try them for today’s sketches? ’ she said. There were 24 colours of STABILO pens that have tiny black swans printed on them. It was nice of Isis. I used the colour pens instead of my ordinary black pens to do sketching and it brought me a different style of drawing. I enjoyed it so much.
Milkbar」の素敵なところはなんといっても、人。気さくであったかいオーナー達がいるから、なんどもこのカフェに戻ってまたここ珈琲を飲みたいなと思ってしまう。ある日のこと。小さな花の飾られた、はだざわりのいい木の机に座って、いつものようにスケッチブックをひろげたときのことだった。MilkbarのオーナーIsis(カラータイツに、茶色の皮のまるいぺったんこ靴。いつも可愛らしい服を着ている)がカラフルなペンのセットを片手にやってきて「ハーイ。真子。これね、わたしのお気にいのペンなの。ほんとに綺麗なの。ねぇ、ねぇ、今日のスケッチにはこのペンを使ってみない?」そういって手渡してくれたのは、小さな黒い白鳥のプリントされたSTABILOの24色ペン。いつも使っている黒いペンのかわりに、このカラーペンをつかってスケッチをしてみたら、いつもとは全然違う雰囲気の絵に仕上がった。新鮮で、すごく楽しいスケッチの時間だった。




Today(5th July), I went to Milkbar to relax after work. Sketching, reading magazines and having a coffee is the best way to refresh in the CBD for me. Damien- another Milkbar person gave me a zine as well as a capucchino in a warm brown coloured mug, to my table. He said ‘Do you know this magazine? I found your name in it. Look in here.’ He opened the magazine and pointed out a line. I was surprised because I had no idea that I was in the magazine, but yes I found my name in its article. They referred to me as a ‘zine artist’ which sounds unfamiliar to me.  The article was about the Junction Art Festival and introduced artists. ‘….. a resident zine artist, Mako who will draw what she sees happening and produce a limited run zine each day’. ‘Isn’t this you?’ Damien asked me. ‘Yes, it’s me.’ I answered with a big smile. It has made me so happy. The magazine called ‘WARP’ is Tasmania’s street magazine of music and art. Damien let me take a copy of it home, so I could proudly show it to my housemates. Thanks!
今日(7月5日)もまた仕事のあとで「Milkbar」にでかけた。珈琲を飲みながらいくつかのスケッチをして、雑誌をぱらぱらめくり、気になる記事、人や物事はメモをとっておいて…そうやってすごす時間は、心休まる癒しの時間だ。町なかにいるときにゆるりとリラックスしたくなったら、これにかぎる。今日はDamien(もう一人のMilkbar オーナー)が、あたたかいブラウンカラーのカップにたっぷりのカプチーノと一緒に雑誌を持って来てくれた。「この雑誌のこと知ってる?真子の名前をみつけたんだよ。」びっくりした。雑誌に自分がでてる?なにも思い当たることがない。ダミアンは雑誌を開いて記事を指差しながら「ほら、ここ、この記事読んでみて」と言う。たしかに、わたしの名前がそこにあった。「zine artist」としてわたしのことが紹介されてるけど、zine artistって一体何だ?さっぱり聞き覚えがない言葉だ。記事はジャンクション・アート・フェスティバルについてて、アーティストたちの紹介をしてあった。「resident zine artist(ロンセストン在住の地元のジン・アーティスト)の真子は、彼女が目にしたものを描き、日々雑誌を発行する…」ほうほう。ダミアンが「ね、これって真子のこと?」ってわたしの顔を覗き込む。「うん。そうだよ。これ、わたしのことみたいだ」って答える。なんだかちょっと、ほっこりとうれしい気分になった。「WARP」という名前の音楽とアートの雑誌で、タスマニアのストリートマガジンというものらしい。ダミアンが、その雑誌も持っていっていいよ、と言ってくれたので、お言葉に甘えて家に持ち帰りました。おかげでハウスメイトに得意げに雑誌をみせびらかすことができました。「ねぇ、ほら、みてみて、わたし、zine artistらしいよ!」ってうきうきしながら。ありがと、Milkbar!



'Milkbar is a friendly, locally-owned cafe and workshop space 
situated in the centre of Launceston, Tasmania. 
Milkbar provides a cosy, vintage-inspired space to 
enjoy a relaxing coffee or organic tea, 
locally made sweets, and fresh salads & rolls. '

milkbar
139 ST John st, Launceston, Tasmania

20120619

cafe Amelia at LARC



'Cigarette Meditations' is now available at cafe Amelia at LARC( Launceston Assistance and Research Centre)  located 48 George St.
カフェ・アメリアがわたしたちの本'Cigarette Meditations'をおいてくれることになりました。48 George StにあるLARC(ロンセストンリサーチセンター)の一角のカフェです。

 My recommendation is to have a cup of coffee at Amelia and have a look our book'Cigarette Meditations', as well as interesting magazines and books at the cafe. The cafe is much more than a great space to have a coffee and cake. The space for a wonderful mix of colour, design, imagination, sunshine, caffeine and productivity!By the way, Mako recommend Amelia's orange blossom cake too. It's beautiful. 
このカフェはただ珈琲やケーキを提供するっていうだけの場所じゃないんです。太陽に光に、様々な色とカフェインと交じり合うようにして想像性を触発し創造性を刺激するような、そんな場所。建築研究所の一角ですからもちろん、デザインへのインスピレーションを得られる場所でもあり。他にもいろいろと面白い本や雑誌のそろっているこのカフェで、珈琲を飲みながら'Cigarette Meditations'をひらいてみるのはいかがですか。あ、それから、このカフェの「オレンジの花咲くカップケーキ」はとってもおいしいのでおすすめです。見た目もすごく綺麗で、かわいらいいの。


20120522

an afternoon tea./ アフターヌーンティー


I was miserably wet from the cold rain. It wasn't rainy when I left home in the morning, so I didn't wear my rain jacket today. On top of that; the strong winds blew and stole heat from me while I was walking. Also, it stops raining as soon as I arrive home - What the hell! At least I can now see a beautiful rainbow and shabby wet clothes hanging on the line in our garden. Kind George was patient enough to listen to all of my complaints, But he never answers so it's a little pathetic.

So now I have enough reason to give myself a treat, take a hot shower, and then have an afternoon tea of warm chocolate cake that I have baked. yum!

冷たい雨にうたれて、びしょぬれ、かたかた震えている。今朝は晴れていたものだからレインジャケットを着ずに家を出てきてしまった。そのうえ、強い風が容赦なく吹き荒れ、わたしの体温を奪っていく。それで家にかえりついたとたん、雨も風もやむんだから。ほんとにもう、なんていやな天気なの。バルコニーに出れば、庭の物干しに、しょんぼり垂れ下がっているぬれた洗濯物とその上にかかる大きな虹が見える。ぶつぶつ文句ばっかり言い続けるわたしの話を聞いてくれるジョージは優しいけど、でも何も言わないんだ。

とにかく、今の私には自分を甘やかしてあげる言い訳があるわけだ。さぁて、あついシャワーをあびて、それからアフターヌーンティーといきましょうか。週末に焼いたチョコレートケーキをあたためて、バニラアイスクリームを添えて、ラム酒をちょこっとたらして、いただきます。


 By the way, this is last month's sketch of afternoon tea at milkbar with my friend Raja. It's always nice to have a gils' afternoon tea party!
このイラストは一ヶ月前のものだけどね。ラジャっていうマレーシア人の友達とミルクバーにてアフターヌーンティー。ガールズ・アフターヌーンティー・パーティってやつは最高だね

20120509

雨の日の翌朝、秋色に染まった町で。/Morning in Autumn colour, after the rainy day.


タスマニアは秋色に染まり、とくに今朝はそこかしこがあまりに綺麗で、立ち止まらずに歩き続けることなんて不可能なくらい。ここ二週間ほどのあいだに街路樹も、渓谷の木々も色づき始めていて、あー秋だなぁなんてぼんやり思っていたものの、いったいどうしたことか、たった一日でその全ての景色がこんなに劇的に美しくなるなんて。たった一日、きのうのあの雨の日のあと、まるで町中が秋の祝祭に震えているかのような美しさに包まれた。とてもとても。なんども立ち止まっては、舞い落ちる木の葉に見入ってしまった。そんなわけで仕事にすこし遅刻してしまったのだが。どこもがとにかく綺麗で、絵になる瞬間の連続で、この今朝の心震える一瞬一瞬をすべてつかまえてスケッチブックにうつしとれたらどんなにすばらしいんだろうと。一日中絵を描いていられたらなぁ。この先いつか、今朝の感動した記憶を絵におこすときに参考資料としてつかえないかな、と思い、急いだラフなスケッチを数枚。
I couldn't keep walking this morning, because the landscape was too beautiful in Autumn color to resist stop walking. I had noticed that some of leafs of street trees and woods in gorge turned into yellowish or red in these 2 weeks, but its beauty grown up dramatically in just one day. What's happen!? After the rainy day, all town seem changed more beautiful to cerebrate autumn. It was incredible. I stopped several times and watched how leafs were fell off. As a result, I was late at work little bit though. Everywhere were so beautiful and I wanted to capture a lots of moment of this morning. I wish I could draw or paint whole day. I did some quick sketches for reference that I will use it for further painting by memories.

朝日につつまれて。ひとつのお皿からわけあって、カフェで朝食をとるふたり(一人と一匹)。逆光で金色に輝いてた犬の毛が輪郭をぼんやりさせていた。落ち葉はずっと舞い続けていた。

 街頭の修理をするおにぃさんふたり、それを見守る路上花売りのおばちゃん。


巨木。オレンジと茶色、赤と黄色と黄緑が光に透けて重なり、陰になった木の幹と枝が風景をしめる。そして小さな人。圧倒的に綺麗な世界に、耳障りな噴水のびたびたびたという音。もっと美しい噴水の音の演出ってないものかしら?


これは景色とはまったく関係ないんだけど、カフェで雑誌読んでたら、件のアーキオプトレックスArchaeopteryx(この記事のひとつまえ、5月7日の日記参照)という言葉が突然紙面にあらわれたので。小さな静かなカフェにいたのにおもわず吹き出してしまった。

忘れちゃわないうちに、色のメモ。




20120430

Last day of April./四月最後の日




It was freezing day. Air suddenly grow in cold from last night. I think today is the coldest day in Tasmania so far in 2012. If sky had emotion and could talk to me, then today's clouded sky would be grumpy. It seemed there were less people around city. Few people walking across the center way arcade where I work at. Restaurant was not really busy, but somehow I felt tired. Nearly 4months has already past science I had graduated Master of Architecture at University of Tasmania, but I'm still working at same restaurant in arcade. The architectural translation office has accept me and my friends as registered translators, yet this job seems can not support my life at the moment. If I could earn enough money from what I have passion on and what I love to do, I would be really really happy. Not so many customers came to restaurant and I had too much time to think about my job, work and money stuff. 
A guy owns pasta shop opposite of our restaurant came - this friendly guy often come to our restaurant- and talked to me "hey, you looks tired." really? am I looks tired? That's not good. I remember one beautiful career woman in one comic says "No one want to ask women with tired face to work with. So you have to be always happy and show smile, if you want to get more career opportunity!" oops! I have to let myself to be more cheerful and energetic. 
When cold season came, this small town become less energetic and more and more quiet. People lives in Tasmania also seems became quieter in winter too. I'm the one became little bit depressed because of the coldness this morning. When I finished working at restaurant, I went to one of my favorite cafe, milkber and had a cup of coffee. Lucky I got free slice and its sweetness gave me energy to read and write English.  
凍えそうに寒い一日。昨日の夜あたりから急にものすごく寒くなった。いまのところ、今日が、2012年で一番タスマニアが寒くなった日なんじゃないだろうか。もし空に感情があって私と話せるのだとしたら、きっと今日のどんよりとした曇り空はとんでもなく不機嫌だろう。街中にでている人も心もち少ないような気がする。わたしが働いているセンターウェイ商店街を通り抜ける人もまばらで、先週に比べるとずいぶん少なくなった。レストランはそんなに忙しくなかったはずなのに、なんだかわたしはひどく疲れていた。タスマニア大学の建築学科の大学院を卒業して四ヶ月ほどがたったというのに、わたしはまだ同じレストランでアルバイトしている。建築翻訳を専門とする翻訳オフィスに、晴れて英語日本語の翻訳家としての登録が決まったものの、今のところ、これで生活を支えるだけ稼げそうにはない。今のところ。わたしが情熱を持っていて、大好きなことで、十分なお金が稼げるようになったらどんなにか幸せだろう。レストランにくるお客さんが少なかったおかげで、ふとした瞬間につい、仕事のことやお金のことなどをとりとめもなく考えてしまう。
うちのお店のむかいのパスタやのおじさんがやって来て(この愛想のいいおじさんはしょっちゅううちのレストランに遊びに来る)お喋りをしていった。「ヘイ。今日はなんだか疲れてないかい?」いやだ。わたし、そんな疲れた顔してたのかしら。よくないわね、それ。とある漫画にでてくる綺麗なキャリアウーマンのおねぇさんが「疲れた顔した女にだれも仕事頼もうとは思わないでしょ?」と言っていたのを急に思い出した。元気出さなくっちゃ、わたし!
空気の凍りつく季節になると、タスマニアのこの小さな町は元気をうしなって、だんだんと静かになっていく。ここに住んでる人たちも冬の到来にあわせて無口になっていくような気がする。朝の寒さでゆうつな気分になってしまうのだ。いまや、わたしも、そのうちの一人なんだけど。レストランの仕事を終え、お気に入りのカフェのひとつ、milkbarであったかい珈琲を飲むことにした。珈琲と一緒にフリースライスをもらって、なんだかちょっと得した気分。スライスの甘さが英語を読んだり書いたりするだけの元気をくれた、ような気がする。



Smell of coffee, sound of turning pages, and steam from espresso machine. Reading magazine at cafe is a part of my English learning. I have another purpose as well as studying. I now correct little ideas of wedding party for my important girl. She asked me to design and make a part of her wedding party. I'm more than happy to do that. I would like to help her wedding party to be special. 
The magazine I read at cafe shows lovely idea of wedding cake and bucket using 'words'. However, the text written on cake is not really impressing; ' the best and most beautiful things can not seen or even touched. The must be felt by the heart. Love...' hmm...It's not really nice....I believe quality of writing is highly important for this idea. I went to second hand book shop and had a look at poetry and play book shelf but I found nothing inspired me. 
珈琲のかおり、ページをめくる音、エスプレッソマシンからの蒸気。カフェで雑誌を読むことは、英語の勉強のひとつ、と位置づけて続けているんだけど、今回は別の目的もある。大切なある女の子の結婚式、披露宴のためのヒント集め。準備するの、いろいろ手伝ってね、作るもの全般(ってなんだ?)とか、よろしくね、って頼まれて。はい、喜んで!とウキウキしているところ。とくべつな日のお手伝い喜んでさせてもらいます。
今日カフェでひらいた雑誌にあった、「言葉」を使ったウェディングケーキとブーケの写真が素敵だった。だけど、そのケーキに書かれている文章が、なんだかどうにも、いまいちだ。「一番大事なものは、目に見えない、それどころか触ることだってできない。それは、愛。」うーん。なんだかな。しっくりこない。言葉をキーイメージのひとつとして全体をコーディネートするなら、その文章の質って、とっても大事じゃない。なにかもっと素敵な文章、なかったのかしら?カフェをでて古本屋に向かい、詩と脚本の本棚の前に立って、ぱらぱらと立ち読みして素敵な言葉を捜してみるも、今日見つけたどの言葉も胸にひびかなかった。


One the way to go back home, I saw lamp post was turned on. It was getting dark, although it's only 5pm.  Walking in windless cold of the evening, looking at gray sky and singing random songs. Landscape lost color and looked monotone to me. Shadow of anxiety that I haven't care about so far is now gradually growing larger. Cold weather drive my thought to negative direction. 
帰りみち、街灯にふっと明かりがともった。まだ五時だっていうのに、あたりは薄暗くなってきている。灰色の空を見上げ、てきとーな歌を口ずさみながら、風のない静かな夕闇の寒さの中を歩いた。景色は色を失い、モノトーンになってわたしの目に映る。どうしたんだろう、いままで気にしてなかった小さな不安の影が、なんだか大きく育っているような気がする。寒さがわたしの思考をネガティブな方向へと導いていく。

My depressed sad face turned to smile in just few seconds after I had came back to our house. Our living room was surprisingly warm. Heat pump's first day of its work in this season was amazing. Smell of frying vegetable filled house, orange soft lightning illuminated huge sharing room of our ground floor, and chatty happy time with my house mates. I felt like I has just came back to 'my home'. I was extremely happy and then smiled with voice; laughed out. My house mate looked at me with curious face impression. He might thought 'Why was Mako laughing? It's creepy.' I wish he didn't think that way though.    
ゆううつで、なんだかかなしくって、くもっていた顔が、家に帰り着くやいなや、あっというまに笑顔になった。驚くほど暖かいリビングルームがわたしを迎えてくれた。今期はじめて始動したヒーターは、ものすごくいい仕事をする。えらいぞ。家中にひろがる野菜を炒めているにおい、1階の大きな共同スペースを橙色の明かりが優しくつつみ、ハウスメイトとお喋りをする。チャッティーでハッピーな時間。'my home'だわ、ここ。ハウスじゃなくって、ホーム。そう急に実感したら、なにか暖かいものがこみあげてきて、たまらなく幸せなきもちになって、自然に笑顔に、いや、声をだして笑ってしまった。ハウスメイトが不思議そうな顔つきで、私のことをみていた。ひょっとしたら「こいつ、なんで急に笑い出したんだ?気味が悪いぞ」とかなんとか考えていたのかもしれない。そうじゃないといいんだけどね。


20120409

sappy: full of unnecessary emotion. - 英語の勉強、わたしの場合/How I'm learning English.


わたしの家に来て、一週間ほどここタスマニアに滞在していた妹が日本へ帰っていった。深夜12時ごろ帰宅予定らしいのだがその翌朝にはもう仕事、年度始まりの会議があるのだそうだ。なんともパワフルな妹だ。そもそもタスマニアに来る飛行機に乗ったのも、地元のハーフマラソンに出場し、20kmほどを完走したその日である。信じられない無茶をするものだ。ハーフはおろか10kmだって走りきる自信のないわたしの目に、妹はときに不思議ないきものとしてうつるのだ。そしてこの妹、おねぇちゃん(つまりわたし)のことが大好きで、なかなか可愛い。そしてわたしも妹がけっこう大好きだったりするのだ。タスマニアの空港で日本へ帰る飛行機を待つ妹が、ぼろぼろっと涙を落とし、はなをぐずぐずさせ、こどもみたいに泣き出すものだから、わたしもたまらなくなり、その場ではこらえたものの、空港前で待機していてくれたハウスメイトの車にもどるやいなやすぐ号泣してしまった。

このままだとわたし、あまりに「SAPPY」な文章を書いてしまいそうなので、妹の話はとりあえずここでおしまいにする。

ところで、SAPPYとういのは先月、3月に覚えたばかりの英単語だ。わたしのハウスメイトにして英語の家庭教師でもあるバコに「真子、その言い回しはSAPPYだから使わないほうがいいよ。」とアドバイスされ「SAPPYってなによ?」というはなしになった。「SAPPY」とは「 full of unnecessary emotion.」のことで、バコに忠告されたわたしの言い回しは、背筋がむずがゆくなるような大げさな、つまりクサイセリフだったらしい。ということでSAPPYな、ぞぞぞってするぐらい大げさに感傷的で読んでるほうが恥ずかしくなるくらいクサイ文章を書くのをさけて、今回はわたしの英語の勉強方法について紹介したいと思う。とはいえ、英語を勉強したい全ての人に向けての役に立つ話、など書ける自信もなく、英語はこうやって勉強しなさい、とえらそうに説教するつもりもさらさらなく。ある一人の日本人が海外生活をつづけながら今も英語の勉強にとりくんでるんだなっていう奮闘記のつもりで、ふぅーんと軽く読んでくれれば嬉しい。

海外生活三年が過ぎて四年目。まだまだ自分の英語には至らないところが多く、今も意識的に英語を勉強しつづけている。とはいうものの、わたしは「文法を学ぶ」とか「単語の暗記」とかだと、どーしてもすぐ、「つまらなーーい!もーやだーー!!」と投げ出してしまいがち。続かない。ストイックになりきれない。楽しくなくっちゃやってられない。そんな私が三年間ずっと続けているのは、「真子のカフェ勉強法」と自分で名づけた、ゆるく楽しい方法。

まずは、タスマニア、ロンセストンの、まちのカフェにいく、珈琲を頼む、居心地のいい席をみつけて座る。なにしろけっこう長く滞在するので、おしりが痛くなるような椅子をえらんじゃったら大変だ。もちろんカフェの選び方だってだいじ。長居する客をあからさまにいやがって、追い出そうとプレッシャーをかけてくるところだって、当然たくさんあるわけだから。どこのカフェがいいかはまぁ、試しているうちにわかってくる。さて、落ち着いたら、カフェにおいてある新聞にさーっと目を通す。新聞の記事は短くまとまっているし、明確にかかれている文章なので読みやすくって、英語学習中の人がまずトライするものとしてお勧めだと思う。なんてえらそうに言ってるけど、タスマニアに着たばかりのころは、正直、ひとつの新聞記事を読むってだけで、そうとうしんどかった。読みきる前にあきらめちゃって、大きな見出しの一行ばっかりを読んでた時期もあった。なんとか記事を読み終えた時だって、結局その記事がなにをいっているのか良く分からないなんてこともあった。だけどいつの間にか、自然にさらさらっと新聞を読んでるいたりして、「あら、わたし、今、読んでいたわ」とかなんとか自分でおどろいた。
ちなみに、日本にいるときは「英字新聞」=「おしゃれな小道具」に見えていた。かわいい雑貨屋さんやお花屋さんが英字新聞を包み紙につかうのをみて、すてきだなぁーなんて思っていた。あの「おしゃれな紙」がいつのまにか「読む対象」である「新聞紙」になっている!と気がついたときったら、ほんとに感動ものである。アルファベットのならんだかわいい紙が、昨晩の放火犯についてを伝える新聞紙になったのである。あのときの感動って忘れがたくて、いまでも時々思い出す。

実は「新聞を読む」っていうのは受け売りにすぎないんだ。タスマニア大学でインターナショナルの生徒たちに英語を教える先生が「毎日新聞をよむっていうのを習慣づけちゃって続けると、英語の基礎力が確実にあがるよ。珈琲を一杯飲む、とか朝ごはんを食べるときに、とか、そういうのとセットにすると毎日の習慣になりやすいわよ」と。今では、カフェで珈琲をのむときには、まず新聞を広げるというのがすっかり習慣になった。カフェで珈琲飲むなんて高いじゃない、それをやめて家で珈琲飲めばずいぶん安くなるのに、っていう指摘をされることもあるし、自分でも時々思うんだけど、いまのところ結局「新聞はカフェで読む」というところで落ち着いている。
日々のアルバイトでぎりぎり生活費をまかなえるくらい、しか収入がない、決してお財布に余裕があるわけではないわたしなのだ。贅沢していたらバチがあたるわ、とカフェを絶ち、新聞を毎日とっていて家で読んでいでた時期もあるんだけど、こちらの配達方法が日本に比べて雑なことからお隣さんやご近所さんとちょっともめたこともあったし、毎日の新聞が積み重なってしまったときのゴミの量ったら半端ないし、めんどうなことが多かった。それに毎日とっていてって新聞は一部2ドル弱払わなくっちゃいけない。珈琲は3ドル50セントくらい。プラス1ドル50セントでおいしいプロの珈琲が飲めて、いい雰囲気の場所でゆったり過ごすことができる。悪くないんじゃないかな、なんて、ちょっと自分を甘やかしている。

新聞を読む場所をカフェにすることの利点は、気分転換が簡単にできるっていうこと。英語の文章を読んでいて疲れたなーと思ったら、目をあげてまわりの景色や、向かいに諏訪手いる人などをスケッチして過ごすことにしている。手を動かして絵を描くのはリフレッシュにちょうどよく、カフェだと描く対象もいろいあって飽きない。一番面白いのは入れ替わり立ち代りカフェにくる人だったり、とおりにたむろしている人だったりするんだけど。人間観察とスケッチを楽しんだらまた、新聞を読むのにもどる。それから今度は雑誌をパラパラみてみたりする。雑誌のほうが、記事が長かったり、こったいいまわしや、流行の言葉遣いなんかをしてる場合があるから新聞よりちょっと難易度があがる。とはいっても、カフェにおいてある雑誌はかるい内容のものが多いので、そんなに難しくかんがえることもない。女の子向けの雑誌は、流行の服のことや、インテリアのこと、男心をつかむにはどうしたらいいのか、とか、女のキャリアと結婚について、それから星占いなど、あれ、日本の雑誌と同じような項目がそろっているのねといった感じだ。大学で、小難しい学術論文をいくつか読まなきゃいけなくてストレスたまったときは、「男を落とすテクニック!」のような軽いノリの雑誌の記事を読むことで、ずいぶんリラックスできた気がする。

さて、新聞、雑誌と目を通した後、自分の元気と時間と相談して、まだいけるようだったら、こんどは英語の本を読む。本、とくに小説なんかは一番難しいように思う。新聞や雑誌と比べて、いいまわしが独特だったり、小難しい単語をつかっていたり、複雑な文章のつくり方をしていたりするからだ。英語の本は一冊いつもかばんに入れて持ち歩くようにしている、日本語の本はもちあるかない。2011年は、学校の課題とはまったく関係のない恋愛&歴史小説を一冊いつも持ち歩いていた。結局それを読みきるのに、ほぼまるっと一年かかってしまった。日本語の小説がを読むスピードに比べたら、あまりに遅くていやになるが、それでも、一冊趣味の本を英語で読みきれたときには、ちょっと感慨深いものがあった。今は、わたしのハウスメイトがすすめてくれたヘミングウェイの本を持ち歩いて、ちまちまと読みすすめているところだ。カフェによっては本をおいてあるところもあるから、それを手にとって見るのもおもしろい。

新聞にしろ、雑誌にしろ、それから小説にしろ、気になる記事や、気に入った言い回しは手帳にメモするようにしている。
これもまた受け売りなのだが、「正しい英語」を「書き写す」というのも立派な勉強法のひとつらしい。ただその際気をつけることは「単語単語づつチラチラ見ながら書き写す」のではなく「ある程度まとまったかたまりを、一度頭のなかで復唱しておぼえ、一気に書き写す」ようにすること。ほんの数秒だが、英文をまるごと暗記して、それを書き付けるようにする。たったこれだけのことだけど、積み重ねていると、どう英文がなりたってるのか、とかを自然に理解できるようになるのだそうだ。


こうしてカフェで珈琲を飲みながら、新聞、雑誌、そして本を読んでは、ときどきそれを書き写す、という単純なことをずーっと、続けている。だいたい、1~2時間といったところか。そもそも日本にいるときから、喫茶店、カフェで珈琲を飲んで一息、雑誌や漫画をぱらぱら見るっていうのが大好きだったから、その延長のようなもの。ただ、読むものが全部英語、というだけ。わたしにはしっくりくる、まったくストレスにならない、楽しい勉強方法なのだ。ほんとに、ほんのちょっとでもストレスを感じたことがないのだ。合っているんだろうな。

例えば、これは、ある日…3月14日のノート。
このカフェの珈琲に添えられていたスプーンがあまりに可愛らしかったので、スプーンをかくところからはじまっている。


そして雑誌。「smith journal」なんて初めて聞いたぞ、と思ったら、これが第一号らしい。表紙にタイプライターがたくさん並んでいて、なんだか可愛らしかったのでつい手にとってみた。特集は"typewriters & the men who loves them.タイプライターと、それを愛した男たち"だった。あら、なかなか面白いわと、抜粋してきになったところを書き写す。"...... Using typewriters reminds us of un era when gentleman still remembered how to write in full wards, and ....."


タイプライターを愛した男たち、の一人としてヘミングウェイが紹介されていた。ヘミングウェイ!そこでわたしは雑誌を閉じ、自分のかばんの中からヘミングウェイの小説をとりだす。そうか、この本はタイプライターで、つまりは、コピーペースト、コマンドzができないなか、書かれた文章なのねとおもうとなんだか感慨深い。よし、それじゃぁ、この「タイプライターを愛したジェントルマン」の文章をちょっと読んでみますかね、という気分になって本をひらくと、ジェントルマンとはとても言いがたい荒っぽい言いまわしばかりが目に飛んできちゃったので、ぷふっと噴きだしつつ書き出してみた。
"Get the wax out of your ears and hear what I say the first time."
"He sure is mean son of bitch, Jackson thought, and he can be so God-damn nice."


この号ですっかり「smith journal」が気にいってしまったわたしは、もちろん第二号もチェック。ちなみに第二号は、かわいいぶたさんが表紙だった。



こちらはLARCという建築、都市デザイン研究所に併設されたカフェAMERIA。建築やプロダクトデザイン、写真やアートに関する雑誌はここにそろっている。
「DQ -Design Quarterly 」という雑誌では、日本が誇るデザイナーの吉岡徳仁が紹介されていて、ちょっと嬉しくなりながら、どきどきして読んだ。


他には、たとえば、使い捨てのカップで珈琲を飲むのと、カップで珈琲を飲むのと、ほんとうはどっちが環境にいいんだろう?"Is it more environmentally friendly to drink from a disposable paper cup, or to drink from a mug and then use a dish washer to clean it? "っていう記事だったり、ソーシャルネットワークをビジネスに有効に活用するには?みたいな記事だったり。

それから、心に傷をおった子供たちを癒すアートプロジェクトのこと。Gucchiのサポートをえて、ACF(Australian Childfood Foundation)がおこなっているheat felt Therapy Programの紹介。子供たちにシンプルなひとがたの布人形をプレゼントする。それぞれの子供が好きに飾り付けたり、ペイントしたりして自分だけのオリジナル人形をつくることができる。そのプロジェクトと、それぞれの子供のストーリーと、じっさいにそのこたちのつくった人形の写真にひきつけられて。ものすごく心に残った記事のひとつである。だから、この記事のタイトル"To you it's just a doll. To her it's a gift of hope."もしっかり頭に刻み込まれた。





"To you it's just a doll. To her it's a gift of hope."この言葉が強く頭に残っていたから、家に帰ってきてから使ってみたんだ。そしたらわたしのハウスメイト、文学と哲学、言語学を愛するオーストラリア人が「いやいや真子、それはちょっとSAPPYすぎるから、使わないほうがいいと思うよ」と言うではないか。きょうの日記の書き出しのところにもどるわけなんだけども。sappyとは full of unnecessary emotion.のことで。
「え。でも、使うんでしょ?この言い回し、だって雑誌で使ってたよ」と言い返したら「何の雑誌?それ?綺麗な英語を覚えたいんなら読む雑誌も選んだほうがいいんじゃないかな」と厳しいご意見。たしかに、その記事は、若い女の子向け女性ファッション誌、この秋絶対買いたい60のアイテム!のような特集のある雑誌にかかれていたもの。ふーむ。そうか、いい英語を書くようになりたかったら、読むものも択ばなきゃ、かぁ。確かになぁ。
わたしの英語修行はまだまだ続きそうだ。